公務員試験は国家公務員試験と地方公務員試験の2種類があり、どちらにも「足切り」というものが存在します。なんだか嫌な響きがしますよね。
今回は公務員試験の足切りについて解説します。
公務員試験の足切りとは?
足切りとは、公務員試験の各試験が1つでも35%~40%に満たない点数だった場合、他の試験がどんなに良くても落とされるというものです。
公務員試験の「教養試験」、「専門試験」、「個人面接試験」、「集団面接(グループ面接)」に足切り点が設定されています。
公務員試験に足切りがある理由2選
あくまで予想になりますが、公務員試験に足切りがある理由について考えてみました。
バランスの取れた人材が欲しい
公務員の仕事はミスをしないことが正義とされています。私自身、国税専門官だった時、納税者対応でミスをするとひどく怒られました。
公務員で優秀とされる人のほとんどは上司に言われた仕事をきっちりこなす人です。つまり、能力値のバランスが取れた人が優秀とされます。
これはどこの会社でも同じかもしれませんが、公務員は民間以上に重視されます。
上司の命令に背いて、トリッキーな手法で問題を解決しても、「なんだ、アイツは?生意気だな。」と見られます。
筆記試験も面接試験もどちらも点数が良い受験生の方が、能力値のバランスがとれていそうな気がします。
すべての受験生を評価しきれない
公務員試験は人気の試験であり、受験量は無料です。しかも最近の公務員試験は専門試験がなくSPIと似た教養試験と面接で合否を決める民間企業と同じ採用試験であることも多いです。
そのため、膨大な数の受験生を評価しなければなりませんが、まともに評価していくとキリがありません。
そこで足切りを設けたのだと思います。
筆記試験の足切りを回避する方法
筆記試験の足切りを回避する方法は簡単です。得点源となる科目を重点的に勉強すれば良いのです。
教養試験なら数的処理、専門試験なら憲法、民法、行政法を7、8割得点できるように勉強すれば問題ありません。
面接試験の足切りを回避する方法
面接試験で足切りを回避するのは筆記試験よりも難しいです。というのも、筆記試験は客観的に評価される試験であるのに、対して面接試験は主観が入る余地があるからです。
面接試験の場合は、減点されようがない服装・言葉遣いで臨みましょう。面接官につけ入る隙を与えないように事前に回答を準備しておきましょう。
注意すべき点は次の通りです。
- 質問に対してちゃんと回答する
- リュックではなく鞄
- 面接にふさわしい恰好をする
- 周りの空気を読んで発言する
- 太り過ぎない・痩せすぎない
- 高級な腕時計やスーツを身につけない
- 頭髪はワックスやジェルでビジネスマン風にセット
公務員試験の面接官は大抵複数人です。内1人以上は40代~50代で、古い価値の人が多いです。そのため、新人が高いモノを身につけていたり、言葉遣いがなっていなかったりすると減点されることもあり得ます。
服装や言葉遣い等は、自分では気を付けていても意外とミスがあります。面接前には必ず大学のキャリアセンター・ハローワーク・公務員予備校等で面接練習をようにしましょう。
また、公務員面接本を一冊読んでおくのもおすすめです。上記の面接本は面接官に突っ込まれない安定感重視の面接方法が解説された本で、おすすめです。
以上、公務員試験の足切りについて解説しました。
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