私は約3年間東京国税職員として都内の税務署で働きました。
現在はフリーランスとして活動しています。
最近は公務員になりたいという大学生が増加しているみたいですね。
2020年3月卒業予定の大学3年生に「就職したい企業・業種」を調査した結果をリスクモンスター社が2019年2月に報告している。これによると、今の大学生たちの「ある傾向」が目をひく。
いろんな夢や希望を持った学生たちは、社会に出て「何になりたい」と思っているのか。
1位:地方公務員 31.6%
2位:国家公務員 18.0%この2つを合わせると49.6%であり、事実上「公務員になりたいが半分」であるということがわかる。3位は外資IT系の「グーグル」なのだが、これが6.1%である。そう考えると、「公務員になりたい」と考えている若者たちが圧倒的であるというのが結果から見て取れる。
出典:MONEY VOICE
公務員になりたい人が増加した理由は、日本がどんどん貧乏になっているというからです。
「安定の公務員」になりたい大学生が多いんだな。
あとはラクってイメージが強いんだろうな。
国税専門官のメリット
国税専門官は残業が少ない【残業がない部署も!】
「公務員の残業がヤバい」と言われることがありますが、国税専門官はそこまで残業はありません。
総務とか国税局で働いている人は忙しいぜ。
私の所属していた徴収部門は特に残業が少なかったです。
17:00のチャイムとともに管理職以外の職員は退勤します。
残業があったのは確定申告の時期(2月16日から3月15日)だけです。
他の署や部門によって残業があったりするけど、税務署は総じて残業が少ないぜ。
収入が安定
すべての公務員にあてはまります。
また、福利厚生も充実しており、病気になっても収入が貰えます。
年間の1/3くらい病休使う人もいたぜ。
国税専門官は市役所より給料が1割高い
「公務員は薄給」と言われますが、国税専門官は金銭面は悪くないと思います。
国税専門官は行政職(いわゆる役所)よりも給料が1割多くもらえます。
役所によっても給料はバラバラで一概には言えない。
しかし、役所の友達の比較して「2~3万円」は俺の方が貰っていたな。
この理由は「カネを扱う職業で精神的負荷がある」から給料がプラスされているといった話を税務署の先輩から聞きました。
国税専門官1年目の給料を確認すると、最初の3ヶ月の研修期間の手取りが25万円。
研修が終わった4か月後からは都内の税務署だったこともありで、都内手当込みで手取り20万円もらっていました。
そして1年目のボーナスは50万円(6月と12月分)ありました。
2年目以降は手取り20万円弱。
2年目以降のボーナスは夏と冬(6月と12月)の分併せて90万円程ありました。
年齢が上がっても、大企業よりも給料の伸び率は遅いですが、初年度の給料は平均よりも結構高いのではないかと思います。
社会的信用がある
ローンが組みやすい、結婚するにあたって相手の親に承諾を得やすい。
公務員だからウチの娘はやらんって話は聞いたことがないな
家賃補助が最高25,000円
民借した場合、家賃補助が最高で25,000円出ます。
寮費は11,000円
私は研修が終わってからは公務員宿舎と言われる寮に住んでいました。
寮費は11,000円。
この寮費の中には、共益費も含まれています。
寮といっても集団生活というわけではなく、1人用でワンルーム風呂付です。
ガス水道光熱費は自腹です。
最近は公務員宿舎が減ってきているみたいで、中にはボロかったりシェアルームもあるみたい。
どこの宿舎に行けるかは運ゲーだ。
仕事で風俗に行けることもある
国税専門官の法人部門には風俗の内定調査をする部門があります。
風俗・キャバクラ・ホストなどの水商売に潜入し、売上を誤魔化しいないかなどを調査します。
夜のお店が好きな人は法人部門に行けば楽しみながら仕事をすることも可能です。
ちなみに、レアケースかもだけど、法人部門に人手が足りない時は別の部門から風俗調査に人を連れっていくこともあるみたい。
→【関連記事】公務員×風俗!国税専門官の内定調査【キャバクラ・ソープ・ピンサロ】
残業代が約2,000万円
60歳まで勤め上げれば2,000万円もらえます。
ちなみに60歳で退職してからも再任用制度で65歳まで務めることも出来るぜ。
若い頃から普通に貯金・投資していれば金には困らない。
10年務めると行政書士になれる
国税専門官は10年務めると行政書士の資格がもらえます。
この特典は他の役所の公務員も適用されます。
ただし、国税専門官から行政書士になる人はあまりいません。
行政書士で食っていくには、営業力がいるらしいし、どれくらい稼げるかわからないからな。
国税専門官から行政書士になった人は聞いたことがない。
23年務めると税理士になれる【転職可能】
国税専門官は23年務めると税理士資格がもらえます。
勤続すれば税理士になれる公務員は、国税専門官だけだ。
そういうこともあり、「税理士になりたい人」が国税専門官に就職するというパターンもあります。
23年間立って税理士になる人もいれば定年後に税理士になる人もいます。
親戚が喜ぶ
国税専門官になると、年配の親戚や両親は喜ぶケースが多いと思います。
俺が国税専門官なったことを知ったおじいちゃんはめっちゃ喜んだぜ。
因みに俺が辞めたことはおじいちゃんにはいまだに伝えてねえぜ(笑)
国税専門官のデメリット
古臭い組織
組織的にはかなり古臭いと思います。
THE日本の会社って感じ。
上司の命令は絶対!
上司の命令は絶対
先輩上司の命令は絶対という風潮があります。
これくらいは、まだ多くの会社でもあるのかもな。
因みに公務員の法律にも「上の人には従いなさいよー」って書かれてるぜ。
雑用が多い
新入社員1年目は以下のような雑用もする必要があります。
- 副署長のテーブル拭き
- 副署長にコーヒーを持っていく(コーヒーメーカーで作ります)
- 副署長のゴミ捨て
- 副署長の神棚の水替え
- 副署長の掃除
また、副署長にコーヒーを持っていくときにはノックを3回しなければなりません。
2回だけだと「トイレに誰か確認するときのノックの回数」ということで、注意を受けます。
正直、ノックの回数については諸説あるからノック2回=トイレではないんだけどね。ウチの副署長はこうでしたって話。
雑用に関しては、私は別にどうでもいいと思っていましたが、1年後輩の民間経験の人は「ありえない」と言っていました。
因みに私の配属された署以外は上記のような雑務はなかったりするようです。
飲み会半強制参加
飲み会は強制参加ではありません。
しかし、飲み会に出席しない人は少ないです。
国税は平均年齢が上の人ばかりだから、話が合わない。
そしてつまらない。
ただし、無理やり酒を飲まされるということは絶対ないです。
国税組織では年に数回「お酒の飲み方を守ろう」という講習があり、飲酒に関してはうるさいです。
組合に半強制的に加入(月3,000円の出費)
国税専門官は1年目は管理運営部門という主に窓口業務を行う部門に配属されます。
管理運営部門への配属3日目に組合への勧誘がありました。
そして、半強制的に組合に加入させられました。
組合の圧が強すぎる。
同じ署に配属された同期は7人くらいいましたが、気の強い同期の女の子を除いて加入しました。
その女の子はその時点では拒否してたけど、数か月後組合に入っていました。
圧がつええ。
一応組合には特典として「アミューズメントパーク」や「ホテル」などの割引がありますが、内容が微妙でメリットには感じませんでした。
それどころか、組合に入ると組合の会合に出る必要があったりするので、面倒臭いです。
ちなみに俺は2年目で退会したけど、退会時に組合の偉い人に「喧嘩売ってんのか?」と言われたぜ。
最初から入らなきゃよかったぜ。
ただ、他の署では組合の勧誘がない場合も多いようです。
世間離れしている人が多い
公務員は村社会なので、視野狭窄になりがち。
他の業種との絡みはほぼない。
国税専門官は金銭面と時間面は公務員の中でもトップレベル【主観】
国税専門官は他の役所勤めの公務員よりも給料はいいですし、残業も少なめ。
公務員の中ではコスパがいいと思います。
しかし、公務員が楽だった昔と違い、今の公務員の仕事はハードワークになりつつあるとも言われています。
上司の話を聞いた限り、昔より今の方が仕事量が多い。
あと、「ハンコ」「決裁」文化でダルいぜ。
公務員の中でも市役所の福祉課は精神的にも肉体的にもキツいようです。
私の大学の先輩も市役所の福祉課で働いていました。
美人で頭も良く仕事ができる人ですが、精神的に参ってしまい市役所を辞めています。
公務員は閉鎖的な環境だから環境に順応できれば最高!
合わなければ地獄だな。
コメント
パソコンを持ち込んで、休日に自由に遊ぶこともできますか?
ちなにみ平日は、自由時間中にパソコンをする時間もないのでしょうか?
アドレス間違えました。
訂正させてください。
>>パソコンを持ち込んで、休日に自由に遊ぶこともできますか?
仕事パソコンは自宅に持ち込むことでしょうか?それは禁止されていますね。
罰則になると思います。
>>ちなにみ平日は、自由時間中にパソコンをする時間もないのでしょうか?
平日はPCがネットに繋げないんですよね。
KSKシステム(国税総合管理システム)という全国の納税状況が分かるシステムしか繋げないです。
なので、ネットするなら
参考サイト:https://www.mof.go.jp/about_mof/mof_budget/review/2020/010007shiryo.pdf
※アドレスは匿名に変更しましたので、ご安心ください。